公認心理師の生涯学習制度

 公認心理師は、国民の心の健康を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、公認心理師の業務に関する知識及び技能の向上に努めなければならないとされています(公認心理師法第43条)
 本協会では、会員が生涯にわたり知識及び技能学習の向上を可能とするために、「専門認定に関する規程」を定めました。
 2023年9月より、「認定専門公認心理師」の認定申請受付を開始いたします。

1.専門認定制度

 専門認定制度は、会員の生涯研修のプロセスをわかりやすく示し、自己研鑽に資することを目的としています。この制度では、「認定専門公認心理師」と「認定専門指導公認心理師」の2つの専門認定を行います。
 いずれも、公認心理師登録後に、より高い専門性を持った者として本協会が認定するものであり、それぞれ5年間の更新制です。
 これらの専門認定は、本協会の「正会員」が申請し、認定を受けることができます。

(1)
認定専門公認心理師:Advanced Certified Public Psychologist (ACPP)
 臨床実務に関する基本的素養を身に付け、分野横断的な視点を有し、広く国民の心の健康の保持増進に貢献できる専門性を有した者として認定します。

(2)
認定専門指導公認心理師:Consultant Certified Public Psychologist (CCPP)
 分野横断的な臨床実務に関する素養を基盤とし、専門分野の臨床実務に精通し、国民の心の健康の保持増進に広く働きかけができる質の高い心理専門職であることを認定するものです。心の健康に関わる専門職の人材育成、指導に貢献する者として認定します。

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2.認定専門公認心理師

(1)「認定専門公認心理師」の申請に必要な研修
①導入研修:基本知識や生涯研修のあり方などを理解するための研修
②専門研修Ⅰ:実務を行う基盤となる知識と技術を修得するための研修
③テーマ別研修(20単位):分野別、課題別のテーマに関して学修を深めるための研修
④専門研修Ⅱ:より応用的、実践的な力を修得するための研修

(2)研修履修履歴(取得単位)の確認
 専門認定にかかる研修履修履歴は、会員マイページの「専門認定」ページで確認できます。

(3)「認定専門公認心理師」の認定申請条件
 「認定専門公認心理師」の認定申請にあたっては、次の①~③の条件すべてを満たしていることが
必要です。
①公益社団法人日本公認心理師協会の「正会員(公認心理師)」であること。
②公認心理師の登録を受けた後、5年以上の実務経験を有すること。
※ただし、すでに5年以上の心理専門職としての臨床実務経験を持つ方は、経過措置が適用されます。
(専門認定に関する規程附則第2条を参照)
③導入研修、専門研修Ⅰ、テーマ別研修(20単位)、専門研修Ⅱを学修していること。

(4)「認定専門公認心理師」の認定申請
①認定申請受付期間:2023/9/25(月)~10/31(火)
・会員マイページの「専門認定」ページ『「認定専門公認心理師」申請の可否』欄が「申請可」の方に、受付期間内のみ「認定申請へ」のボタンが表示されます。
・受付期間内に、「会員マイページからの申請」および「認定審査料の納入」を完了してください。
②認定審査
・「認定専門公認心理師」の認定については、本協会専門認定委員会にて厳正に審査いたします。
③認定・登録にかかる費用
・認定審査料:11,000円(税込)
・登録料(5年間分):22,000円(税込)

(5)「認定専門公認心理師」の登録
 4月1日付で、「日本公認心理師協会 認定専門公認心理師」として登録し、登録証(IDカード)を交付いたします。

(6)「認定専門公認心理師」の更新
・「認定専門公認心理師」の登録は、5年間の更新制です。
・更新には、「専門研修Ⅱ」及び「テーマ別研修25単位」の学修が必要です。

(7)「認定専門公認心理師」登録の抹消
「認定専門公認心理師」として登録されても、以下に該当する場合は、登録が抹消になります。
・公益社団法人日本公認心理師協会を退会した場合
・「認定専門公認心理師」の更新手続きをしなかった場合
・不適切な行為が認められた場合は、所定の手続きを経て「認定専門公認心理師」の登録が取り消される場合があります。
※登録が抹消となった場合も、審査料、登録料等の諸経費は返却いたしません。

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3.認定専門指導公認心理師

(1)「認定専門指導公認心理師」の申請に必要な研修等
①エキスパート研修:各分野でのエキスパートとして複雑な事例への対応を行う力、実習生や若手の専門家の指導に関する諸課題への指導ができる力、プロフェッショナルポートフォリオの作成に取り組み、自己研鑽の計画を策定する力を養成する研修。
②テーマ別研修(25単位):分野別、課題別のテーマに関して学修を深めるための研修
③プロフェッショナルポートフォリオの提出

(2)「認定専門指導公認心理師」の認定申請条件
 「認定専門指導公認心理師」の認定申請にあたっては、次の①~③の条件すべてを満たしていることが必要です。
①公益社団法人日本公認心理師協会の「正会員(公認心理師)」であり、「認定専門公認心理師」として登録されていること。
②「認定専門公認心理師」の登録後に、5年以上の実務経験を有すること。
※ただし、すでに10年以上の心理専門職としての臨床実務経験を持つと本協会が認めた方については経過措置が適用されます。(専門認定に関する規程附則第3条を参照)
③エキスパート研修、テーマ別研修(25単位)を学修した後、プロフェッショナルポートフォリオを提出すること。

(3)「認定専門指導公認心理師」の認定申請・登録等に関する詳細は、2025年度以降に公表予定です。

4.経過措置

 「公認心理師」資格を取得される前後に、5年以上10年以上の心理専門職としての臨床実務経験を持つ方、公認心理師試験受験資格が D ルート、E ルート、F ルート及び G ルートの方は、「認定専門公認心理師」「認定専門指導公認心理師」の認定申請に際して経過措置が適用されます。
 詳細は「専門認定に関する規程」附則第2条、第3条をご参照ください。

5.「テーマ別研修」の登録を希望される主催団体の方へ

●研修会の「テーマ別研修」への登録申請
 本協会では、「専門認定に関する規程」第6条に定める 「テーマ別研修」につきまして、研修の多様化等の観点から、公益性を有する以下の関係諸団体が主催する研修の中で、当該団体から登録申請があり、本協会において承認された研修会を「テーマ別研修」として登録させていただきます。登録期間は5年間です。

【主催団体の条件】
(1) 都道府県の公認心理師協会たる団体
(2) 全国規模の職能団体
(3) 学術団体(日本学術会議協力学術研究団体に指定されているもの)
(4) 教育機関(大学、大学院など)
(5) 国、地方公共団体
(6) 上記(1)~(5)と同等の公益性を有する団体

【申請期限】研修会開催月の前々月の10日まで
【申請者】主催団体(共催団体、参加者からは申請できません。)
【申請方法】※詳細は手引きでご確認ください。
・「テーマ別研修」登録申請フォーム(Googleフォーム)からの申込
・「研修内容等登録に必要な情報」の提出

●学会大会の「テーマ別研修」への振替申請
 本協会では、「専門認定に関する規程」附則第4条に定める 「テーマ別研修への振替可能な学会大会」につきまして、本規程に賛同する学術団体の中で、当該団体から振替申請があり、本協会において承認された学術団体の行う学会大会を、「テーマ別研修」として登録させていただきます。登録期間は5年間です。
 学会大会の振替は、一大会当たり2単位です。
【申請期限】学会大会開催月の前々月の10日まで
【申請者】主催学会(共催団体、参加者からは申請できません。)
【申請方法】※詳細は申請書でご確認ください。
・「学会大会のテーマ別研修振替申請書」および「関係書類」の提出

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